釣りに行けないときの 昔の釣り 話 その4
2013/1/26 カニ タコ 獲り
去年の12/24以来、釣りに出ていません。
別に浮くのが嫌いになったとか、釣れないとか、寒いとかの理由でなく、たまたまとちょっとした意図がこういう結果になっているだけなのですが・・・。
たまたまは風が強い日が続いたことです。これはちょっと困り者で、今日も10.5m/s~15.8m/sなんていう風予報が出ています。お正月はこんな日が続いたのですね。
そして、ちょっとした意図というのはボーズが続いたことや毎週のように浮いていたことから、段々雑な釣りになっているなと感じてたのです。これも、まぁたまたまが関係しているのだけど、行ってみたら思っていたより波や風が強かったり、途中から荒れだしたとかもあるわけです。
そんなわけでとにかく風予報が厳しい時は出ない、じっくり釣れるときに行こうという気持ちになりました。
それとやはり家族サービスを忘れてはいけません、そんなこんなで浮けた日もあったけど、気がついたら1ヶ月近く浮いてない・・・。(笑)
こんな時は「釣りに行けないときの 昔の釣り 話 その4」とでもいきますか・・。
今日も京都の田舎の釣りというより「取り」の話、カニとタコです。
もう20年以上前、独身時代だった頃、盆暮れは必ず田舎へ帰っていました。
その頃はお袋も健在で、帰ることが孝行だと常々兄が言ってくれていたからです。
そして帰ると兄のおもてなしが待っています、ここでいうおもてなしは釣りに連れていくことです。
それはその時に帰ってみないとどこで何を釣るのかわからないおもてなしでした。
チヌ、キス、ボラ、タイ、アジ、アイナメ、カサゴ、ヒラメ、ハタ・・・・・どうやって覚えたのか、色々な釣りに出かけるのです。これは遊漁船の釣りではありません。防波堤だったり、河口だったり、磯、ゴムボート、手漕ぎと色々な方法での釣りです。
カニ獲り
お盆に帰った夕方のことです、おもてなしが始まりました。
「おい、出かけるぞ、用意しろ。」いつもこんな感じで始まります。
何を釣るとも言われていないから、ちんぷんかんぷん・・。
兄はバケツやら、クーラー、タモを用意しています。
「おい、懐中電灯。」あたふたと2人分の懐中電灯を用意して準備完了。
動きだした車の中で「何釣るの?」と聞くと「・・・・ワタリ」とだけ返事。
「ワタリってワタリガニのことかぁ? どうりで竿が無いわ。」
「そうそう、岸近くに寄ってる。みそ汁に入れると美味いぞ~っ。」
護岸されている海岸線を自分がライトとバケツ、兄がタモを持って歩きます。
ライトは単一電池が4本入る強力ライトですが、タモが届かないくらいの位置を照らして、直接ワタリのいそうな部分は照らしません。
かなり敏感なので強く照らすと逃げるのです。見つけたときに直接照らしてた場合も、わざと外すように照らし直します。
背後にタモを入れ、そっとふたをするように被せるのだけど、背後に置いた時点で気づかれることも多くあります。でもこの時点なら大丈夫、あわくって逃げようとしたワタリは自ら網の中へ入ってしまいます。浅い場所だとこの取り方で十分な数をあげることができました。
カニは捨てられた魚などを食べに来ているので、民家の近くの浅場はいい条件が揃っています。
防波堤など深さがある部分もワタリより深めの位置へタモを下ろし、コンクリート沿いにすくい上げる取り方です。
ここで獲れたワタリ、正式名称はイシガニではないかと思います。
ハサミは強力、指が落ちることはないかもしれないけど、挟まれると大出血は間違いなしです。
ゲンコツくらいの甲羅を後ろからしっかり掴みバケツへ放り込みます。
バケツいっぱい、おそらく10匹以上いたでしょう。バケツの中でガサゴソ音をたてて動いていました。
みそ汁の具、塩茹でと食べましたが、大きめだと身も味噌などもイケます。ズワイなどのカニとは比べるとかわいそうだけど、獲って楽しんで食べることを考えればおもしろい遊びですね。
タコ獲り
同じく田井での遊びです。同じ日ではありませんが、マダコもいっぱいいるのです。
仕掛けは磯竿のしっかりしたものにタコテンヤをつけます。
タコテンヤにはイシガニを縛り付けて完了です。
暑い真夏の昼の、兄とペアの釣りです。
タコは水を嫌うので河川の流入の無いところが条件になります。当然雨が降ったりすると岸から離れてしまうので、カンカン照りの続いた日などが好条件。
兄が竿、自分がクーラーを持って防波堤を見てまわります。
タコは防波堤などにくっついているイガイ(ムラサキイガイ、ヨーロッパのムール貝)を食べに来ます。ビッシリとイガイが付いているようなところなら必ずタコが来ていると思って間違いありません。
イガイの付いた防波堤を上から丹念に探していきます。マダコは擬態しているので慣れないと見つけにくいのだけど、平らになっているはずのコンクリートが盛り上がっているようだったら、タコかもしれません。よーく見てるとタコかどうかわかります。
見つけたらイシガニを縛ったタコテンヤを防波堤より30cmほど離した状態で降ろしていきます。
決して防波堤にくっつけてはなりません。防波堤にくっつけると、そこでイシガニを食べ始めるから、いくら引っ張っても剥がすことができなくなるのです。
タコの真横まで降ろすとタコがイシガニ欲しさに1本腕を伸ばして捕まえようとします。
ここで我慢、タコがタコテンヤに乗り移るまで、ひたすら我慢です。
やがて我慢できなくなったタコがフワッとタコテンヤを抱いたその瞬間にグィッと合わせを入れ、そのまま一気に取り込み、クーラーへ放り込み完了です。
このフワッと浮いた瞬間はドキドキで楽しいですね。
田井には漁協があります。防波堤より手前ですが、ここも漁で獲れた魚のクズを捨てるので、タコが寄ってきています。ただしこちらは垂直でなく、底にいるのです。擬態しているので分かりにくいけど、慣れてくるとすぐ見つけられるようになります。この場合タコテンヤはタコ手前に静かに落します。タコがイシガニを見つけて乗ればガンッとあわせてそのまま取り込み完了です。
あちこちでタコを獲って10杯ほどだったと思います。
お袋は鯛や平目を釣ってきたときも「こんなに釣ってきて、どうするの?」と言いますが、マダコだけは別、大好物なのです。タコの量を見るなり、ニコニコ顔に変身です。(笑)
煮ダコ、酢ダコ、色々な料理で食べましたが、何といっても美味しかったのは刺身です。
噛めば噛むほど甘くなる、うーーん、今でもいっぱい獲れるのでしょうかね。
ここで、日曜日の話です。
昨日の予報では風が5m/s位ということであきらめ家内の手伝いしていました。
しかし、海は穏やか・・・・。
海快晴を見なおすと修正されてました…。
うーーーん、出れば良かった・・・・。
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